演歌好きの歌う前のトレーニングについて
今回は、演歌を歌う前のトレーニングについてです。
別に演歌に限らないのですが、演歌を歌う人のためにまとめています。
トレーニングは、スポーツでも同じですが、筋肉を鍛えることにあります。
人間の身体は骨と筋肉でできていますが(他にもたくさんあるという突っ込みは止めて)声を出すため、歌を歌うためには筋肉のトレーニングが必要になります。
人は筋力をつけていないと衰えていきますね。足腰だったり腹筋だったり、声や歌も同じように筋力が必要なので衰えていくと声も歌も歌えなくなってきます。
それも知らず知らずのうちに、これを緩やかな下り坂と呼んでいます。目に見えない程度で衰えていき、丸いものでも転がらないような下り坂ですね。
毎日のトレーニングも緩やかな登り坂ですが、目に見えて良くはなりません。
日々の努力で1年後、2年後にその差が結果として現れます。
このページも長くなりますので、気長に数日かけて見てください。たまに思い出して見てもらえばと思っています。
呼吸について
歌うときには無意識に呼吸をしていますね。ではまずその呼吸について。
「声の呼吸法」と言うものがあります。
これは、息を吸ってただ生きている人生から、息の吐き方が人生の生き方を変えます。
生きるためには、息を吸うことです。
活き切るためには、息を吐くこと。
声のための呼吸を見失った2つのことがら
〇声を出すことと息を吐くこととが一致しない(声が出し辛い原因)
声と呼吸の分離(声は喉・口から出る感覚になり、息を吐くことと繋がらない)
〇息を吐くことが身体でできない(息が続かない原因)
息と身体の分離(胸からの浅い呼吸になり、体幹部・股関節と繋がらない)
ということで声にならない呼吸を改善するために最初に呼吸のことから始めます。
前屈腹式呼吸
正しい声の出し方を知るために体を曲げた姿勢(前屈姿勢)でのトレーニングを勧めます。
腹式呼吸を身につけるためには、お腹の前の方がやたらと動かず、(前屈の姿勢になることで、身体の前半分・胸・腹の力が抜けやすくなります。)
横隔膜をとり囲む筋肉が全体的に使いやすくなることが必要です。
こうすると、息をコントロールする場所が感じやすくなります。
両手を肩が上がらないようにウエストの位置、わき腹にあてて、体を腰から前方へ少し曲げてみてください。
そして、息を思いっきり吐いて、そのあと自然と吸ってみましょう。
ウエストのあたりのお腹に空気がスッと入ってくるのが感じられると思います。
体を曲げてブレスをすると、胸や肩に空気が入ってしまう(胸式呼吸)のも防げますので、初期のトレーニングとしては、有効な方法です。
このときは、体を前屈させたときに、背中の線と首からの頭のうしろの線がまっすぐ一直線になるようにすることです。
前屈したときも上半身は立って歌うときと同じ状態でなくてはなりません。
背中と後頭部が一直線上になるように意識してください。