今日のお話は、「0から一の距離は一から千より遠い」というお話しです。
今日は、12月29日、今日はどんな記念日でしょうか。
清水トンネル貫通記念日
1929(昭和4)年のこの日、上越線の土樽~土合の清水トンネルが貫通した。
全長9704mの当時日本最長のトンネルで、7年の歳月とのべ240万人の工事動員を費して完成した。
シャンソンの日
1990(平成2)年のこの日、銀座のシャンソン喫茶の老舗「銀巴里」が閉店した。
(旧)国際生物多様性の日(International Day for Biological Diversity)
1994年の生物多様性条約締約国会議で制定。国際デーの一つ。
1993年のこの日の条約発効を記念したものだったが、2000年から、条約が採択された5月22日に変更された。
国際生物多様性の日 5月22日
山田耕筰忌
作曲家・山田耕筰の1965(昭和40)年の忌日。
0から一の距離は一から千より遠い
「0から一の距離は一から千より遠い」というお話です。
『培其根(ばいきこん)』という本の中に、こんな言葉があります。
「培其根」とは「其の根を培う」ということで、「根が枯れては樹は育たないことから、見えないところが見えるところを支える。」という意味が込められています。
「インテリは首から下を使おうとしない。勤労者は首から上を使おうとしない。頭と胴体の分裂に、日本の悲劇、不幸がある」
人間には、考えることと行動することが必要です。
しかし、それらがバラバラでは意味がありません。
考えながら行動する。行動しながら考える。この両方が合致したときに、すばらしい成果に結びつくものです。
もう一人、立派な言葉を残した先人を紹介します。
江戸時代の禅僧であり、書家としても活躍した白隠禅師です。
たくさんの書が残されていますが、私がいちばん好きなのは次の言葉です。
「動中の工夫は静中に勝ること百千億倍」
禅僧といえば、ふつうは黙って座ることが大事だとおっしゃりそうなものですが、白隠さんは違いました。
「動きながら考えることは、黙って座っていることよりも、百千億倍の価値がある」とおっしゃるのです。
(中略)
人は、よいとわかってはいてもできないことがあります。
そのことをユダヤの格言は、こう言い表しています。
「0から一の距離は 一から千までの距離より遠い」
宗教的迫害にさらされてきたユダヤ人は、どこに行っても厳しい制約が課せられ、土地を持つことも許されず、多くは金融や商業で生計を立てていました。
おそらく失敗を繰り返して知恵を身につけたのでしょう。
常識的には0から一までの距離は、一から千までよりも近いはずです。
ところが、現実はそうではないことを、ユダヤ人は知っていました。
人は「すべきだ」「したい」と思っていても、行動できないことがよくあります。
ところが、勇気を持って一歩踏み出してみれば、それが二になり、三になり、やがて十、百、そして千へと到達していきます。
オードリー・ヘップバーンの言葉です。
「愛は行動なのよ。
言葉だけではだめなの。
言葉だけですんだことなど一度だってなかったわ。
私たちには生まれたときから愛する力が備わっている。
それでも筋肉と同じで、その力は鍛えなければ衰えていってしまうの…」
行動の中にこそ真実があります。
石田淳さんの著書に「行動のハードルを低くする」というお話を紹介します。
行動のハードルを低くするとは、ターゲット行動を行いやすいようにする、ということです。
寒い季節になるとジョギングがますます苦痛になりますね。
そういうときは室内でウォーミングアップをし、身体を温めてからジョギングに出る。
こんな工夫も必要です。
英会話の勉強にも障害があります。
マンガ本とテキストを一緒に並べておくと、マンガのほうに手が伸びるかもしれませんよね。
そんな人は、本の保管場所を別々にするなど、誘惑されない工夫をする必要があります。
仕事の能率を高めたい人は、勤務中に私用の携帯電話を切っておく。
英語を身につけたい人は英和辞書を持ち歩く。
子供に学習習慣をつけさせたければ、勉強部屋にテレビを置かない。
これらもターゲット行動のハードルを低くするポイントです。
「いますぐに」
「少しだけでも」
「できるだけ」
「私が」やるという気持ちと覚悟が大切ですね。
今年も残りわずかです。やりきれていないことを少しだけでもやりましょうね。