歌舞伎の話題について(襲名披露公演他)

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2018年1月から、松本幸四郎が白鸚、市川染五郎が幸四郎、松本金太郎が染五郎を襲名披露興行

演歌好きが初めて銀座の歌舞伎座で初めて歌舞伎を見たのが、昭和56年(1981年)の3代同時襲名(八代目松本幸四郎が初代松本白鸚を、六代目市川染五郎が九代目松本幸四郎を、三代目松本金太郎が七代目市川染五郎を襲名)祖父・父・孫という、直系の三代の役者が同時に襲名する、かなり珍しい襲名披露だったため、この当時はかなり話題を呼んだ襲名披露でした。当時は、普通、父親の名前を襲名する際は、父親が死去した後、もしくは、父親が隠居した際に行われるのが一般的であったので、400年以上続く歌舞伎の歴史において例を見ない慶事として、当時大きな話題を呼んで一大歌舞伎ブームを起こしていたと記憶しています。
この時は、昭和56年10月の歌舞伎座で、「初代松本白鸚、九代目松本幸四郎、七代目市川染五郎襲名披露公演」で、
「演目:昼の部で勧進帳」を見た記憶があります。
当時は、何を言っているのかわからなかった思い出です。

それから、36年、

来年1月から、松本幸四郎が白鸚、市川染五郎が幸四郎、松本金太郎が染五郎を襲名して披露興行を行うということで時間が経つのを感じますね。

2016年12月8日18時21分 スポーツ報知 引用

歌舞伎俳優の松本幸四郎(74)、長男の市川染五郎(43)、孫の松本金太郎(11)がそれぞれ2代目松本白鸚、10代目松本幸四郎、8代目市川染五郎を襲名することが8日、発表された。2018年1、2月に東京・歌舞伎座で襲名披露興行を行う。直系の親・子・孫3代の同時襲名は、1981年に同じく高麗屋が初代白鸚、9代目幸四郎、7代目染五郎を襲名して以来2度目。3人はこの日、都内で会見し喜びを語った。

81年の3代同時襲名は400年以上続く歌舞伎の歴史において例を見ない慶事として、当時大きな話題を呼んだ。ただでさえ異例の3代同時襲名が2代続けて行われることになった。再来年1月、37年ぶりに新たな白鸚、幸四郎、染五郎が誕生することになる。

 幸四郎は「初舞台から71年。色々なことがございましたが、今日の日のためにやってきたとしみじみ思えるぐらい幸せ」と感無量の様子。父は初代・白鸚を襲名した翌年1月にペーチェット病の悪化で亡くなったことに触れ「父が命をかけてやってくれた3代襲名をまたできるのは奇跡に近い。来年は、それぞれの名前の最後の年、悔いのないように最後の幸四郎を演じて息子、孫に渡して行きたい」と話した。1月の公演では「寺子屋」の松王丸を勤める予定だ。

 染五郎は「名前が変わりましても高麗屋の芸を自分が体現したいという気持ちは変わりません」と自然体。タレント・志村けんの「お笑い職人になりたい」という言葉を借りて「歌舞伎職人を目指しています。歌舞伎という言葉にはこだわりつづけたい」と決意表明した。

 金太郎は緊張しつつ「まだ実感はないですうれしいです。(将来は)勧進帳の弁慶をやりたい」とはにかんでいた。

市川染五郎、吉右衛門脚本「再桜遇清水」で主演「喜びと驚き」

8/13(日) スポーツ報知より引用

叔父の歌舞伎観がもっと深く分かるチャンス

 9月の歌舞伎座は、おなじみ「秀山祭」(1~25日)。歌舞伎の人間国宝、中村吉右衛門(73)が2006年に始めて今年、10回目を迎える。「幡随長兵衛」など昼夜に大役を演じ、さらに自身の脚本による「再桜遇清水(さいかいざくらみそめのきよみず)」を歌舞伎座で初上演。芸の伝承を考え、今作では監修も務める。

吉右衛門が監修する「再桜遇清水」で大役を受け継ぎ、2役に挑む染五郎は「見ることができてなくて、とても気になっていた作品。叔父にやっていただけないかなと思ってました。自分がやらせていただくとは夢にも思っていなかったので、驚きと喜びでいっぱいです。叔父の作品なので、叔父の歌舞伎観がもっと深く分かるチャンス。歌舞伎の面白さが作品に込められているので、しっかり受け継ぎたい」と気を引き締める。
染五郎としては最後の秀山祭

 昼の部は吉右衛門に教わったという「彦山権現誓助剱」の毛谷村六助を演じるほか、「幡随長兵衛」では吉右衛門と共演。吉右衛門が演じる幡随院長兵衛に相対する水野十郎左衛門を演じる。「いずれ自分が長兵衛を演じるにあたっての大事な経験。芝居の上では対等に見えないといけないので、叔父に『勉強させてもらってる感』が、お客さまにはみじんも感じられないよう勤めたい」と力を込めた。

 染五郎としては最後の秀山祭となる。「襲名会見の時に、歌舞伎職人になりたいと言いましたが、極められた歌舞伎がここ(秀山祭)にあると常に感じています」。今後も叔父の大きな背中を追いかけていく。

9月の歌舞伎座は、おなじみ「秀山祭」(1~25日)。歌舞伎の人間国宝、中村吉右衛門(73)が2006年に始めて今年、10回目を迎える。「幡随長兵衛」など昼夜に大役を演じ、さらに自身の脚本による「再桜遇清水(さいかいざくらみそめのきよみず)」を歌舞伎座で初上演。芸の伝承を考え、今作では監修も務める。節目の公演にどんな思いで臨むのだろうか。

吉右衛門は、「感動を基礎としない芸術は芸術ではない」の名言も残した仏画家セザンヌが好きだ。これは役者の使命にも通じる。「演じる役の心が、お客様の心に入り込み、心揺さぶり、感動させ、楽しませる。そういう役者でありたい、と思い、やってきました」

 名優、初代吉右衛門の功績をたたえ、芸を継承するために初代の俳名を冠に当代が始めた「秀山祭」。10回の節目。感慨めいた言葉が出るかと思ったが、むしろ逆だった。「オーバーかもしれませんが、命を懸けてやってきたつもりです。これからもそうありたい。これが天命、天職だと思い、信じながら」

 昼夜5つの演目が並び、「幡随長兵衛」「ひらかな盛衰記」では主演。「『秀山祭』は、気軽にさらっと見られるようなものはありません。これも初代吉右衛門の芝居に対する考えから。お客様を、より深いところで感動させたい思いがあるのです」

 中でも異色作が、当代の筆名、松貫四(まつ・かんし)で書かれた「再桜遇清水」だ。「自分がつくったもので面はゆいのですが。(松竹から)どうしてもやるように、ということで」と照れくさそうに説明する。今回、出演はせずに全体の監修を務める。

 あらすじは、千葉之助清玄(中村錦之助)の恋人で北條時政の娘・桜姫(中村雀右衛門)に心を奪われた清水法師清玄(市川染五郎)は、不義の罪で寺を追放。真実の破戒僧となり、桜姫への執心を果たそうとする。

 今作は、自身が復興に尽力した四国こんぴら歌舞伎で知られる金丸座(香川)での上演(85、04年)を目的につくられた。江戸時代の芝居小屋が現存し、その空間で生まれるものを求めた。「その江戸の香りを、どこまで感じてもらえるか。自分が人間国宝であるのも『もっと江戸(時代)の文化を伝えろよ』と言われているのだと思う」

 以前、吉右衛門が演じた早変わりもある2役を今回引き継ぐのが、おいで44歳の染五郎だ。「彼のことだから、ちゃんとやってくれるでしょう」と信頼を寄せ、「彼には彼の考えがあるから、無理強いはしません。でも初代吉右衛門の芸を継承し、秀山祭を続けていける中の1人になってくれればうれしい。来年の(10代目松本幸四郎)襲名も年齢的にいい時期と思います」と期待する。

 9月の公演が「お客さんがタイムマシンに乗って江戸時代にいる感覚に錯覚させることができたら…。成功ということではないでしょうか」と言って目尻を下げた。

中村吉衛門は9代目松本幸四郎と実の兄弟

世に骨肉の争いという言葉があります。およそ伝統や一芸にまつわる地位や権力をめぐっての、親と子、兄弟の争いを意味しますが、日本においては、特に伝統芸能の分野で取り沙汰されることが多いようです。巷間、歌舞伎の九代目松本幸四郎と、二代目中村吉衛門兄弟の確執はよく耳にしますが、さて、その実態はいかなるものでしょうか。

そもそも兄弟の確執のいわれは、2人が誕生する時にまで遡ります。2人の母は、初代中村吉衛門の娘でした。八代目中村幸四郎に嫁ぎますが、もし男の子が2人生まれたら、1人を祖父である中村吉衛門の養子に出すと約束。約束通り男の子が2人生まれたため、弟の中村吉衛門が、初代吉衛門、つまり祖父の養子となりました。

「初代吉右衛門は一人娘の正子に婿養子を取ろうと考えており、なかなか嫁に行くことを許さなかったが、いよいよ結婚する際、正子は「男子を二人は産んで、そのうちの一人に吉右衛門の名を継がせます」と約束した。その通り二人の男の子が生まれ、約束に基づき、次男の久信は初代吉右衛門の養子となった。」出典中村吉右衛門 (2代目) – Wikipedia

歌舞伎家系図

歌舞伎家系図

中村吉衛門と松本幸四郎が抱えた歌舞伎界における定め

中村吉右衛門と松本幸四郎は、こうして兄弟でありながら、歌舞伎界における、高麗屋、播磨屋という大名代を、それぞれが背負うことになりました。しかし、養子に出された中村吉衛門は、幼い頃、実の父母と暮らせない悲しみに兄の松本幸四郎を恨んだという話も。

これが、兄弟の確執話の元となっているようです。中村吉衛門は1944年生まれで、すでに72歳。兄である松本幸四郎とは、若い頃から常にライバル関係にありました。歌舞伎以外に、ミュージカルや演劇、テレビで華々しく活躍する兄・松本幸四郎に対して、弟の中村吉衛門は、歌舞伎以外での活動が少なく、その差がまた、兄弟不仲説の理由とされたようです。

しかし、中村吉衛門は後年、テレビ時代劇の「鬼平犯科帳」で、火付盗賊改方長官長谷川平蔵を演じ、一世一代のはまり役となって、広く一般にも知られるようになりました。また歌舞伎役者としても、2011年に人間国宝認定されています。松本幸四郎、中村吉衛門兄弟にとっては、今や、わだかまりなどはないと思われます。

二代 中村吉右衛門(なかむら きちえもん)

プロフィール

出典www.asahi.com

屋号 播磨屋(はりまや)
定紋 揚羽蝶
本名 波野辰次郎
誕生日 1944(昭和19)年5月22日
出身 東京都
血液型 B型
身長 178cm
筆名 松 貫四(まつ かんし)

2011年(平成23年)、重要無形文化財保持者(人間国宝)に認定。

◆初代中村吉右衛門 1886年生まれ。父は3代目中村歌六。幼少時より芝居にたけ、6代目尾上菊五郎と「菊吉」時代を築き、戦後は歌舞伎界の頭領的な存在に。俳句、弓道も極め、趣味も芝居に生かした。享年68。当代の2代目は初代松本白鸚の次男。祖父である初代の養子になった。屋号は播磨屋。

◆秀山祭 初代吉右衛門の生誕120年を記念し、その功績を顕彰し、芸を継承することを目的に2006年に始まった。初代にゆかりの深い演目が選ばれる。今年は昼の部「彦山権現誓助剱」「道行旅路の嫁入」「幡随長兵衛」、夜の部「ひらかな盛衰記」「再桜遇清水」。坂田藤十郎、中村雀右衛門、尾上菊之助らが出演。

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