演歌話題:話題の本『九十歳。何がめでたい』売上部数100万部突破

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今日の話題は、昨年紹介した佐藤愛子さんの『九十歳。何がめでたい』がついに100万部を突破したという話題です。

今日ユーモアについての記事を出しましたが、この佐藤愛子さんの『九十歳。何がめでたい』もユーモアたっぷりのエッセイ集ですよね。もう、読まれましたか?ネタバレになりますが、少し紹介します。

今日の話題の本は、『九十歳。何がめでたい』というすごいタイトルで女性セブンで隔週連載された佐藤愛子さんのエッセイを1冊にまとめた本です。 佐藤愛子さんが、88歳で書き上げた長編小説『晩鐘』のあとは、のんびり暮らしていたらしいが、親しい人には先立たれ、ちらほら残っている人も体調が芳しくなく、人付き合...

オリコンニュース
https://www.oricon.co.jp/news/2104184/full/より引用

作家・佐藤愛子氏の『九十歳。何がめでたい』(小学館/2016年8月発売)が、1/22付オリコン週間“本”ランキングで、週間売上1.4万部で累積売上を100.9万部とし、BOOK(総合)部門では『ボードブック はらぺこあおむし』(偕成社/1997年10月発売)が、昨年2017/11/13付で達成して以来、32作目の100万部突破作品となった。

 本作は、人にはなかなか理解してもらえない高齢者のさまざまな怒りや嘆きを、佐藤氏が本音でつづったエッセイ集。長い人生経験に裏打ちされた、痛快かつ温かい言葉が、笑いと元気を与えてくれると多くの読者の共感を呼び、昨年2017年の「オリコン年間“本”ランキング」でBOOK(総合)部門1位を獲得。各社発表のランキングでも軒並み年間1位となり、「2017年最も読まれた本」として年末からさらにセールスを伸ばしていた。今週付では昨年12/11付以来、6週ぶりのTOP10入りとなる10位にランクインしている。

 なお佐藤氏は『女性セブン』(小学館)の年末年始合併号より、タレント・エッセイストの小島慶子と、往復書簡エッセイ「夕立ち雷鳴×ときどき烈風」の連載をスタートしている。

読んだ方のレビューです。

「女性セブン」に載ったエッセイまとめなので、その時読めば「そうそう!そうだよね!!」となるご意見ばかり。
もちろん、遅れて読んでも「私もこの時そう思ったんだよね」とうなづける内容でした。
特に、人生相談へのつっこみがおもしろかった!
昭和生まれの私でさえ、待ち合わせ(日時・場所)をきっちりしない、一緒に遊ぶのにもその場でノリで決めてしまうスマホ世代のこどもたちを見て、「ソレがなくなったらどーすんの?」と心配してるぐらいなのに…
とはいっても、自分自身がスマホを筆頭に便利なものに一番振り回されている中途半端な世代だったりします。
著者の家の2階に住んでいる娘さんの本音も聞きたいなぁ。
お孫さんとのやりとりを見れば、「ったく~」と思いつつ一緒に暮らし続けているお人柄がわかりますけど。

90歳を超えても、人はこんなに
ユーモアたっぷり かつ、切れ味鋭く生きられるものなのね。
『日本人総アホ時代』って
自分の言葉で闘い、自分の人生を切り拓いてきた愛子さんには今の軟弱な日本人の姿は歯がゆくてたまらないのだろう。
愛子さんの容赦ないけど愛のある苦言をもっともっと読み続けたいと思った。

・ふりかかった不幸災難は、自分の力でふり払うのが人生修行
・昔の母親達はもっと心配性だった
・普通の母親であれば誰だってカンカンに怒る。それが母親というものだ。

後半になって愛子節が小気味好くなってきた。
親が子供に愛情を注いでいるのに、なぜ子供は黙って自殺するのか?どこで断絶してしまったのか?など
問題の本質をズバッとつくあたりさすが年の功、そういうコメントが聞きたいんだ、と溜飲を下げ、スッキリした。
こういう大人の、年長者のコメントをもっと聞きたい。

ある年齢から、それまで出来ていたことが、段々出来なくなってくる。
90歳にもなったら、そういったことがそりゃー沢山あるだろうと推測できるのだけれど、そんなこんなに対して自分の感性で感じ自分の頭で考え、まず物申し、最後にはヤケクソ気味に受け入れているところが、なんとも頼もしく面白かった。
物分かり良い静かな穏やかなおばあちゃんが素敵で憧れだったけど、筆者は自分のアイデンティティが現役、という感じがして素敵だ。
佐藤愛子は、こうでなくては!という感じなのでは。

歳を取ることで、不便さを少しでも感じている方にお勧めの一冊。

『九十歳。何がめでたい』の内容

 

「佐藤さん、お幾つになられました?」と訊かれて答えようとすると、

「えーと…90歳と5ヶ月…?いや6ヶ月かしら…つまり11月生まれだから、11、12、1、2、3…ところで今は何月?」

とボケかけている脳ミソを絞らなければならない。これからお嫁に行くとか、子供を産む人には年は大切かもしれないが、今となっては91でも2でも3でもどうだっていいよ!と妙なところでヤケクソ気味になるのである。(p13)

「90といえば卒寿というんですか。まあ!(感きわまった感嘆詞)おめでとうございます。白寿を目ざしてどうか頑張って下さいませ」

満面の笑みと共にそんな挨拶をされると、「はあ…有難うございます….」

これも浮世の義理。と思ってそう答えはするけれど内心は、「卒寿?ナニがめでてえ!」と思っている。(p13)

司会の羽鳥アナウンサーの指示に従って手もとのボタンを押せば、頭の上に「おかしい」「おかしくない」のパネルが上る。呆気にとられている私の目の前で、論客の問題提起が進んで行く。

「バスタオルというものはお風呂に入って綺麗な身体を拭くのだから、洗濯を毎日する必要はないのではないか」

これが「日本の未来を真剣に考えるトーク」だというのか!町内会の寄り合いの茶飲み話じゃないんだよ!

しかしこの発言はおそらくテレビの構成者によって考え出され、出演者は否も応もなくいわされたものであろう。発言する人たちの胸中はいかばかりか、と思いつつ、それにしてもよくもまあ、こんなに愚劣なことを考えるものだと、呆れるのを通り越して感心してしまったくらいである。(p198-199)

養老孟司 90万部『九十歳。何がめでたい』が売れる時代に危惧

http://www.news-postseven.com/archives/20170708_583498.htmlより引用

2017年上半期ベストセラーランキングの総合第1位(日販・トーハン・大阪屋栗田の3冠達成)となり、部数も90万部を突破した佐藤愛子さんの『九十歳。何がめでたい』。各界の著名人からも大絶賛が相次ぐが、著書『バカの壁』がなんと400万部を超える大ベストセラーとなった解剖学者の養老孟司さんは本書をどう読んだのか。歯に衣着せぬ激烈インタビューをお届けする。

◆理屈ではなく感情的に「もっとも」

──『九十歳。何がめでたい』を読んで、どう思いましたか。

「いや、面白かったですよ。読んでいる間中、ずっと笑っていました。最近は、うっかり本音を言うと、ネットで袋叩きに遭うからね。その点、本は自分でお金を出して買うのが普通だから、炎上しにくい。この本に出てくる1編『いちいちうるせえ』の中のゲームバキバキ事件に対する佐藤さんの感想も、ネットだったらきっと炎上していたと思うよ」

──現在、90万部を突破しました。なぜこんなに売れているんでしょう?

「2つ大事なことがあります。1つは、この本が明るいこと。暗い本はダメ。暗く書くと大変なことになる話を、明るく書くからいいんですよ。もう1つは、理屈ではなく、感情的に『もっともだ』という気にさせてくれること。佐藤さんは決してお説教はしない。説教をしないでわからせるのが上手ですね」

──印象深いエピソードはありますか?

「例えばこんなくだり。佐藤さんがテレビの不調でなじみの電気屋に連絡すると、頼んでもないのに出張修理の人が駆けつけてきて、リモコンをチョコチョコして直しただけで4500円も取られたというエピソードです。

 これ、ぼくにも似たような経験があります。ぼくの家には、某通信会社と契約しているWi-Fiがあるんですが、ある日、その会社が『総務省のお達しにより、より安全なWi-Fiに取り替えます』と言ってきたんですよ。しかも、それが月々3000円かかるという。そこでぼくが『これまでは何が危険で、今後はどう安全になるんですか?』と聞くと、担当者は答えられない。

 3000円も出せば、掛け捨ての生命保険料を出せますよね。だから、『訳もわからず保険料を取られるんだね』と言ってやりましたよ。頼んでもないのに勝手に来て、安全だからと機器を売りつけようとする。これは完全な“マッチポンプ”ですよ。要するに、今は世の中の方がメチャメチャなんだ」

──こうした社会への違和感に共感した読者も多そう?

「彼女は、人生相談に対して『私には回答者は務まりません』と言っていますが、佐藤さんのような感想を、本当はみんな期待しているんです。あるパート主婦が、プロでもない自分の絵画作品を並べた展示会に友達を呼んだが、誰も来てくれなかった──という相談例が載っていましたが、ぼくだって佐藤さんが文中に綴っていたように、『当たり前だよ』と思います。

 ぼくが『虫の標本を並べたから来てくれ』と言っても虫が好きな人しか来ないとわかっています。そんなことで嘆くなよな、と思いますね。あなたも、『虫、見せるよ』なんて言われても来ないでしょ?」

──ええ、まぁ…。

「『ゴキブリを並べたから見にきてくれ』と言っても、誰が来るか! 結局、人間の根本を動かすのは感情なんですよ。佐藤さんは感覚から入っているからいい。ところが、今の社会は何かというとルールを作って理屈で押さえようとしています。間接喫煙がいい例ですよ」

◆みんなが本音で言えばそれが普通になるはず

──養老さんは愛煙家として知られていますね。

「でも今は、他人が吸っているたばこの煙の方が有害だという理屈で、非喫煙者が煙を吸わないように喫煙所を作って喫煙者を閉じ込めているわけですよ。すると、喫煙所の中はモウモウです。間接喫煙の害があるなら、彼らは全員肺がんで死んでいますよ。国民の健康を法律に基づいて増進するなんて余計なお世話だと思いません? 国民が病気になる権利はないのか! と、結局、佐藤さんの本は終始こんな言い方でしょ(笑い)」

──とはいえ、本音を言おうものなら、世間から批判されそうで怖い…。

「それが間違ってるんですよ! 『佐藤さんだから言える』と言って、他人に言うのを任せてはいけません。みながそう思っているから、世の中がこうなってしまう。

 だから、こういう本が売れるのはある意味よくないことで、ぼくは喜んでいませんよ。『自分は言わないけど、アイツが言ってくれる』──これは自分が本当はすべきこと、自分の責任を佐藤さんに背負わせているわけです。ぼくに言わせれば、人に言わせやがって、ですよ。時には口に出すのもいい? さっさと言えよ、何で今まで我慢してんだよ、バカ!と思いますけどね。と、彼女の本を読むと、こんなふうに好きなことを言いたくなるんです(笑い)」


 

今の日本には、歳をとるのは嫌なこと、どこか若さが称えられる風潮がありますよね。

でも、人間は必ず歳をとります。
それならば、どのように歳を重ねていくのがいいのか?

本書を読むと、その答えが自ずと見えてくると思います。

「年寄りの毒舌なんて興味ないよ…」そう考える若い(何歳までを若いと指すのか最近では微妙ですが(笑))読者にぜひ読んでもらいたいと思います。

お近くの図書館にもあると思います。

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