演歌以外:「相手を知る」について

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今日のお話は、「相手を知る」というお話しです。

今日は、1月29日、今日はどんな記念日でしょうか。

タウン情報の日

タウン情報全国ネットワークが制定。
1973(昭和48)年のこの日、日本初の地域情報誌『ながの情報』が発行された。

昭和基地開設記念日

1957(昭和32)年のこの日、日本の南極観測隊が南極・オングル島への上陸に成功し、昭和基地を開設した。
この年から翌年にかけては「国際地球観測年」で、南極大陸には日本を始め12か国による観測網が敷かれた。

南極の日 12月14日
北極の日 4月6日

人口調査記念日

1872(明治5)年のこの日、日本初の全国戸籍調査が行われた。
当時の人口は男1679万6158人、女1631万4667人で合計3311万825人だった。

草城忌,東鶴忌,銀忌

俳人・日野草城の1956(昭和31)年の忌日。
無季俳句、連作俳向を率先し、モダンな作風で新興俳句の一翼を担った。

「ノートはどうした」というお話から

私が学習塾講師になって間もない頃、S君という中学3年生の生徒が入塾してきました。

無口で少し変わった子でした。

授業の時にノートを出さない。

数学の問題はテキストの余白で計算する。

だから計算ミスばかりしているのです。

たまりかねた私は、ある時、彼を呼び出して言いました。

「ノートはどうした」

しかし、S君は黙ったままうつむいています。

次の日は必ずノートを持ってくるように約束させましたが、それでも彼はノートを持ってきませんでした。

私はカチンときて思わず怒鳴りつけました。

「反抗する気やな。よし分かった。先生がノートをやるわ」

私は500枚ほどのコピー用紙の束を机にボンと投げ出しました。

するとS君は「ありがとうございます」とお礼を言うのです。

夏になると、周囲の生徒からS君に対する苦情が寄せられるようになりました。

彼がいつも着ているヨレヨレのTシャツとジーパンが臭うというのです。

この時も私は彼を呼んで毎日着替えるよう言いましたが、それからも服装は相変わらずでした。

私は保護者面談の時、S君の母親にこのことを話しておかなくてはと思いました。

生活態度を改めるよう注意を促してほしいと訴え掛ける私に、母親は呟くように話を始めました。

「あの子は小学校の頃から、この塾に通ってK学院に進学するのがずっと夢だったんです。

でも先生、大変申し訳ないのですが、うちにはお金がありません……」

S君が早くに父親を亡くし、母親が女手一つで彼を育て上げてきたことを知ったのはこの時でした。

塾に通いたいというS君をなだめ続け、生活を切り詰めながらなんとか中学三年の中途で入塾させることができたというのです。

私はしばらく頭を上げることができませんでした。

S君に申し訳なかったという悔恨の念がこみ上げてきました。

そして超難関のK学院合格に向けて一緒に頑張ることを自分に誓ったのです。

K学院を目指して早くから通塾していた生徒たちの中でS君の成績はビリに近い状態でしたが、この塾で勉強するのが夢だったというだけあって勉強ぶりには目を見張るものがありました。

1冊しかない参考書がボロボロになるまで勉強し、私もまた、他の生徒に気を使いながら、こっそり彼を呼んで夜遅くまで個別指導にあたりました。

すると約2か月で700人中ベストテンに入るまでになったのです。

まさに信じがたい伸びでした。

S君はそれからも猛勉強を続け、最高水準の問題をこなせるようになりました。

K学院の入試も終わり、合格発表の日を迎えました。

私は居ても立ってもいられず発表時刻より早くK学院に行き、合格者名が貼り出されるのを待ちました。

真っ先にS君の名前を見つけた時の喜び。

それはとても言葉で言い尽くせるものではありません。

「S君に早く祝福の言葉を掛けてあげたい」

そう思った私は彼が来るのを待ちました。

しかし1時間、2時間たち、夕方になっても姿を見せません。

母親と一緒にやって来たのは夜7時を過ぎてからでした。

母親の仕事が終わるのをずっと待っていたようでした。

気がつくとS君と母親は掲示板の前で泣いていました。

「よかったな。これでおまえはK学院の生徒じゃないか」

我がことのように喜んで声を掛けた私に彼は明るく言いました。

「先生、僕はK学院には行きません。

公立のT高校で頑張ります」

私は一瞬「えっ」と思いました。

T高校も高レベルとはいえ、K学院を辞退することなど過去にないことだったからです。

しかし、その疑問はすぐに氷解しました。

S君は最初から経済的にK学院に行けないと分かっていました。

それでも猛勉強をして、見事合格してみせたのです。

なんという健気な志だろう。

私はそれ以上何も言わず、S君の成長を祈っていくことにしました。

この日以来、S君と会うことはありませんでしたが、3年後、嬉しい出来事がありました。

東大・京大の合格者名が週刊誌に掲載され、その中にS君の名があったのです。

「S君、やったなぁ」

私は思わず心の中で叫んでいました。


人には人の事情がありますよね。

相手の立場に立つと、それをする理由が見えてくるものです。

相手の欠点に見えることも、事情を知ったら長所に感じられることだってあります。

多くを語らず、たんたんと頑張っている人は時に、誤解をされたりもします。

優しさにあふれ、相手に判断を委ねるひとは、時に優柔不断に見られてしまうかもしれません。

本当に相手のことを思うからこそ熱くなってしまう人は、時に怒りっぽく映るかもしれません。

相手を知ると、それらすべてが許せるようになり、応援したくなります。

相手のことを知れば知るほど、嫌いになれなくなるといいます。

まずは、相手を知ろうとすることからですね。

人が言葉で本音を表現しないからといって、必ずしも本音が分からないということではありませんよね

言葉に表されなくても、体中のいろんなところに、無意識に本音は現れ、それによって推察することは可能です。

心理学的手法を駆使すれば、相手の気持ちを「推察」し、さらには「見抜く」こともできるようになるそうです。

他人との人間関係をうまくやっていくための第一歩は相手自身を知ることです。

相手を知るというのは、表面的な面を理解するということではありません。
本音や本心、人に隠したいと思っていることや、本性を知ることこそが、相手を知ることだと思います。

自分の発言について「こう伝えたら相手はどう思うか?」「怒りはしないだろうか」「どう言われたいと思っているのか?」「傷ついたりしないだろうか?」などと考えるのは、誰にとっても普通のことでしょう。

本音を知るということは、必ずしも心地良いことではありません。
ただ、相手の本心を理解することで、必ず人間関係を深めることができると思います。

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